不良基板からの部品移植

 

 作らせた基板に部品実装をしたのだが、

 基板不良が起きている。

 基板を作り直すから大事な部品だけ移植してくれないか。

 

 というお問い合わせ

 

 

 どうも話を伺ってみると、

 

 ご依頼主の部品実装企業が、

 基板作製を配線板メーカーに依頼したところ、不良基板だった。

 部品を搭載してリフローで半田付けしたところ基板の一部表面が

 膨らんでいるのが判明した。

 基板を作り直して再度部品実装をするしかないが、

 搭載している部品のいくつかが高額でなんとか再利用できないか。

 

 そういうお話のようです。

 

 実装された基板を見てみると何か所も表面が膨らんでおり、

 部品も浮いてしまっています。

 残念ながら完全に不良です。

 

 

ご依頼内容

 

 移植しなければならないとご指示をいただいた部品は

 BGAが1個、QFPが1個、SOPが2個です。

 

 部品の再利用というのは結構難易度の高い作業なんですね。

 

 というのも、

 BGAの再利用はリボールをしないといけません。

 リボールは色々なサイズの半田ボールを取り揃えていないとできない作業。

 修理ができる企業でもリボールはめったにやりません。

 

 またQFPやSOPもなかなか再利用は嫌われるものです。

 取り外しや再生のための半田除去で足が曲がってしまって

 問題が起きやすいんです。

 

 工房やまだではBGAのリボールは常日頃やっている作業ですし、

 QFP等の部品再生も部品商社さんから依頼を受けてやっています。

 得意中の得意。

 

 

 という訳で、やっていきます。

 

部品移植

不良基板から部品の取り外し

 

 基板をお預かりして部品の取り外しを行います。

 

 取り外しは専用設備のリワークシステム

 

 基板両面から加熱して部品を取り外します。

 温度管理もされているので

 部品が加熱されすぎて壊れてしまう事もありません。

 

部品の再生

 

 QFPとSOPは端子が曲がらないように注意しながら半田を除去

 また実装できるように綺麗にします。

 

 BGAは一度裏面のぐちゃぐちゃになったボールを除去して

 リボールしていきます。

 ボールは0.76φから0.1φまで様々なサイズのものがあるので

 どんなBGAにも対応可能。

 綺麗にリボールしてこちらも実装できるようにします。

 

移植する基板

 

 工房やまだで不良基板からBGAやQFPの部品を取り外している間、

 ご依頼主の実装工場では新たな基板を用意して

 メインの4部品以外の部品を実装していました。

 

 それを届けてもらって実装準備です。

 

再生部品を基板に実装する

 

 部品も基板も揃ったので、

 リワークシステムで搭載して加熱。はんだ付けをしていきます。

 

 やっている事は温めるだけではあるのですが、

 注意するポイントは沢山ありノウハウが必要な作業です。

 

部品移植完了

 

 作業完了です!

 

 依頼主の実装工場では問題が発覚した際、青ざめたそうです。

 基板の枚数も多かったですし、時間も掛かる大変な問題でした。

 

 それでも無事に完成した基板を揃えることができて

 非常にお喜びいただけました。

 

 

 と、いう事で、

 

 基板で不良が見つかったら、

 プリント基板の駆け込み寺、工房やまだにご連絡ください!

 

 様々な基板の問題を対処してきた実績があります!

 

 基板の駆け込み寺 工房やまだ

 FAX:0238-26-2361

 Email:info@koboyamada.jp

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